30周年ライブをきっかけにハマる人が増えているアルバム
THE YELLOW MONKEY「8」
様々な苦悩の中で生み出された「8」という楽曲のすばらしさ、そしてなぜファンからずっと敬遠されたきたかについて触れながらレビューをしていきたいと思います。
2000年7月26日に発売されたTHE YELLOW MONKEYの8枚目のアルバム「8」
「8」収録曲
- ジュディ
- サイキック No.9
- GIRLIE
- DEAR FEELING
- HEART BREAK
- 人生最後の日
- SHOCK HEARTS
- 聖なる海とサンシャイン
- カナリヤ
- パール
- STONE BUTTERFLY
- メロメ
- バラ色の日々
- 峠
アルバムの合計時間は59分25秒。
「8」の背景と特徴
8枚目のアルバムといういうこと、
2000年4月8日(土)~2000年5月10日(水)まで行われた「SPRING TOUR」のテーマが蜂
それらを理由に「8」というタイトルになったそうです。
PUNCH DRUNKARD TOURが終わり、休養期間に入っている間に作られた曲たち。
外部プロデューサーを起用し作成された曲たち。
それらが収録されたこのアルバム「8」は、活動休止・解散前最後のアルバムとなったこと、さらには当時の状況を知るファンからすれば辛く、聞きたくないと敬遠されたアルバムだと認識しています。
箇条書きだけしておくと
※吉井和哉『吉井和哉自伝 失われた愛を求めて』に記載あり
※MUSICA 2009年4月号に記載あり
THE YELLOW MONKEY(イエモン)のアルバム「8」を今こそ聞いてほしい理由
苦悩の果てに生み出された楽曲は、どれもこれもカッコいいから…
ジュディのカッコよさは異常だと思う
私、正直に言うとSICKSよりも8の方が好きなんです。
その理由のひとつが、1曲目ジュディ。
曲が始まって不安を煽るかのようなメロディからの8秒目。
アニーの叩くドラムをきっかけにかき鳴らされるヒーセのベース。
それ以降も低音かつ激しさを象徴する可能ようなリズム隊。
ジュディでのリズム隊のカッコよさは特に異常だと思うの。
3分10秒あたりの、「醜い俺のこと~」のベースとドラムの激しさと、ロビンの感情を込めないような淡々とした歌のコントラスト。
3分26秒あたりからの、「心の中まで~」のいきなり消えるベース、ドラムとボーカル(+シンセサイザー?)だけになる変化、3分35秒でいなくなって気が付くドラムの存在感。
「8」の中で異質?明るい曲調のカナリヤ
暗い曲が多いとされるアルバム「8」
その中において異質ともいえるのがカナリヤ。
春の日、その陽だまりの中で歌われているかのような曲で、聞いた男の子は照れるんじゃないかとロビンが評した曲でもあります。
カナリヤの歌詞の意味について私なりに解釈をした記事もありますが、
「諦めているけど、心の底では諦めきれずくすぶっている」
そんな曲だと思います。
この曲はもちろん単体で聞いてもよいですが、アルバムを通して聴いた時にこそその真価がわかるような気がします。
STONE BUTTERFLYはずっと私の一押し曲
一般知名度が皆無といえてしまう曲、STONE BUTTERFLY。
ドコドコドン ドッドンドンみたいなところが特に。(うにょらーの課題:表現力)
そして歌詞の意味が気になる派の私としては、色々と深読みできるこの曲が大好きです。
THE YELLOW MONKEYにはまった小学生時代。
JAMの次に一押し曲になったのがこのSTONE BUTTERFLYでした。
メロメと天道虫
バンドが終わる典型の曲
そう吉井さんが言い切った曲、メロメ。
でも、そこで終わらなかった。
猛毒の花びらの上で行き詰った天道虫。
色々なもの(背中の星)を犠牲にしつつ、街を出て行き詰っても、もう一度拾い集めて街に帰ってくるんです。
あとは私のかいた文書を読んでもわかる。
「天道虫」が作られたことだけでも「8」を聴く理由になると思っています。
吉井さんの30代での最高傑作のひとつ「峠」
アルバム「8」の最後を飾る曲。
峠
この曲はロビン自身が「30代で作った曲でベスト3に入る」と自賛している曲です。
でも込められた熱はすごいです。
魂の叫びのような、たたきつけるような、それでいて絞り出すような。
この曲を聴いて、「好きだ」そう感じたならきっと我々も「いろいろと経験し、歳を重ねてきた」その証左になるのではないでしょうか。
8が発売された当時はいろいろと聞くことができない心情があったとしても、今ならば聞くことができる。
THE YELLOW MONKEYとともに人生を歩んでいるあなただからこそ、あえて言います。
聞くべきだと。
今こそ聞いてほしい、THE YELLOW MONKEY(イエモン)のアルバム「8」のレビュー
今回全曲取上げてはいませんが、当然全部好きです。
今回、このタイミングで8を取り上げた個人的な理由。
我らがTHE YELLOW MONKEYともなれば、ファンは数多く存在し、THE YELLOW MONKEYに対しての思いも、歩んできた人生もすべて違うと思います。
私なんかは小学生から聞き続けてきたにもかかわらず、まわりに知っている人もおらず誰とも共有できなかった。
でも、今ならいろんな人と共有ができる。
私の考えも、思いも知ってもらえる。
そう思って、特に避けていた人が多い8を取り上げました。
ここまで読んでくれたあなたの考えも共有頂けたら、うれしいです。
イエモンの他の曲の感想、考察もしています!
Wedding Dressについて今回は書き綴ってきましたが、メジャー、マイナー関係なくイエモン関連の曲で
そう思っていただけるように更新していますので、ぜひご覧ください!
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