スティルアライブ(まだ、生きている)
この言葉を聞いたときに、あなたは
- 前向き
- 後ろ向き
どちらに受けとりますか?
人間の9割以上が同じだと思いますが、
人生なんてうまくいかないことばかり。
パワハラは日常茶飯事、退職の申し出も即シュレッダーいき。
ちょっと前までそんな日常の中にいた私には、
そんな屈折してしまった人間が、
YOSHII LOVINSON 「スティルアライヴ」のを紹介&歌詞について解釈してみます
- JAM
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吉井さんソロ・THE YELLOW MONKEY含め記事を書いています!
YOSHII LOVINSON(吉井ロビンソン)【スティルアライヴ】の歌詞確認!
スティルアライヴ
作詞 YOSHII LOVINSON
作曲 YOSHII LOVINSON
唄 YOSHII LOVINSON思い出したい忘れたくない街を歩いた
金色に輝く間をひらひらと肩にのった言葉の枯葉
最後の一枚は「さよなら」そう思い出だけがレイドバック
ズタズタなのさポッカリ穴があいて
精神ブラックホール毎日が争いで時々平和
本当は反対と思ってた
暗いことを言うようだけど鳥と話したい
この先の事など尋ねたいそう生きることがどんどん
辛くなってもビールの泡のように
最後は消えるスティルアライヴ僕らだって楽しくたって
スティルアライヴあなただってうれしくたってもう答えなくてもいいから
わかってるのさ
いつもの電車に乗っていつもの駅で
降りたら希望とやらを信じて
言葉の枯葉 はらいのけて
前を向いて歩こうスティルアライヴ僕らだって輝いたって
スティルアライヴあなただってきれいになって
スティルアライヴ心だって優しくなって
スティルアライヴ鳥がどっか飛んでいったってチェッ チェッ チェッ チェッ
ククルクルク、、、
暗いというよりは、坦々とした曲です。
盛り上がることもなければ、下がることもない。
【スティルアライヴ】の歌詞の用語確認!
言葉という言葉と漢字の成り立ち
言葉
あなたも私も日常的に使いすぎて、深く考えたこともない単語でしょう。
小学生のころ、教師に
とかそれっぽいことを教えられていたのですが、大きくなって知りました。
元来、今でいう「言葉」のことを、言(こと)と言っていたそうです。
そして、その言というものは、事(こと)というものを伝えるためにあった。
事とは、事実・事件などで使われるように、実際に起こった「こと」を示します。
大事なのは、ここでいう言というのは文章だったり語りであったりと、単語だったり文節ではないこと。
「ことば」という単語は、もともとは「言」+「端」=言端と書き、言を構成するパーツという意味合いを持っていたそうです。
そこから時が進み、平安時代の「古今和歌集」にて今の漢字になったきっかけ(と思われる)文章が書かれます。
紀貫之が書いたといわれる仮名序
やまとうたは ひとのこころをたねとして よろづのことの葉とぞなりける
ここで出てきた「よろづのことの葉」というのが、言葉の原型といわれています。
葉というのは数多く茂り、新陳代謝のように古いものが枯れ、新しいものが生まれるもの。
レイドバック
私は英語が苦手なので、レイドバックについても書いておきます。
意味:くつろいだ、リラックスした、のんびり
小節の中で、ゆっくり大きくリズムをとる
ビールの泡
ビールを飲まない方にはあまり重要性もその存在も良くわからないであろう「ビールの泡」
その役割はすさまじく、
- 風味が変わるのを防ぐ
- 口当りをやわらかくする
- 炭酸ガスを逃さない
ビールがちょっと苦手…という方でも、しっかりした泡があると結構飲めてしまう方もいるほどです。
なぜか私は、小学生の時に学校の校外学習でビール工場見学に行きました。
さて、そんなビールの泡ですが、
驚くほどにすぐ消えます。
下手したら、1分もたずに消えることもあります。
- 注ぎ方により、カニ泡と呼ばれる大きい泡しかないとき
- グラスが水滴跡などで汚れている
- グラスを冷凍して氷の膜がはっている
そんな些細なことで、ビールの泡というのはすぐ消える。
しかも、ビールの泡というのは、消えた後に存在していた形跡すら残すことなく消える。
消えにくい泡の作り方はコチラで紹介されているので、気になる方はどうぞ。
チェッとククルクルク
皆さん承知の通り、鳥の鳴き声だと思われます。
一番最初に浮かんだのは、スズメ。
形容されるときは大体が「チュン」だけど、「チェッ」とも聞こえる。
次点としては、ウグイス。
ウグイスの鳴き声としては「ホーホケキョ」が有名ですが、あれは「さえずり」という鳴き方。
「地鳴き」と呼ばれる、日常的な鳴き方では「チェッ」っという感じに聞こえる。
実際にスティルアライブを聞くと、吉井さんは「チュッ」って感じで歌っているので、尚のこと何か特定するのは困難…!
「ククルクルク」はもう私の中では「ハト」です。
曲のイメージからして、平和の象徴とされるハトで良いとは思いますが、難しいものです。
【スティルアライヴ】の歌詞の意味考察
そう思う男の、「死ねない」ことをあきらめるが故の前向き。
唯一の支えである存在を失った男
全体的に暗い感じですが、
スティルアライブは、唯一の支えである存在を失った男の唄
そう考えています。
彼女なのか、奥さんなのか、幼馴染なのかはわかりません。
精神的に追い込まれ、眠れず起きられないなどという自分の意志ではどうにもならないような状況。
そんな私を支えたのは、家内でした。
このスティルアライブに登場する男も、それに近い精神状態でありながら唯一の支えを失ってしまったのではないかと思います。
でも、意地汚くも生にしがみついてしまう。
まだ、生きている
そう思うがゆえに、吹っ切れ、前向きになってしまった男の話。
一曲通した解釈
人に比べれば波乱もなく、スポットライトも当たらなかった自分の人生。
それでも、「この時は輝いていた…!」そう思える時期もある。
それは「彼女」という存在がいて、何事も頑張れていたころ。
しかし、彼女は「さよなら」の一言だけ残し、いなくなってしまった。
私が生きていくのに、彼女という精神的な支えがなければ、まともに生きていけないというのに。
楽しかった思い出ばかりが記憶で幅をとり、精神は沈んでいくばかり。
過去は世界的な戦争が行われていたが、今では人が殺し合うようなことはほとんどなくなった。
そう、思っていた。
彼女を失ってから、そういった悲観的なことばかりが目に付く。
そうやって、また精神は落ち込んでいくいっぽう。
風を読み、空を自分の力だけで飛び、人では考えられない距離を渡っていく鳥。
あの鳥であれば、私のこれからについても知っているのだろうか。
そんな現実逃避を繰り返し、生きることを諦めたくなっても、
人間なんて、死ねば生きていた痕跡さえあっさり消える
そんな突き抜けた悲観は、「失うものはなにもない」と形を変えて、わけもわからず自分自身を前向きに変えてしまう。
楽しかろうが、嬉しかろうが、「まだ生きている」というだけで、みんな終わりに向かって進んでいるだけなのに。
悲観しようが、諦めたくなろうが、結局は「まだ生きる」という選択肢しか選べない。
それなら、枯れ落ちた葉のことなど考えず、新しい葉を芽生えさせるために動くしかないのか。
そんなことを考える、昼間の公園。
スティルアライヴ(YOSHII LOVINSON)の歌詞と意味のまとめ
- 唯一の支えである存在を失った男の歌
- 止まることも、戻ることも、辞めることもできなくなった結果、前に進まざるを得なくなる
- 「言葉」という言葉に込められた意味は深い
- ビールの泡は条件によっては1分以内に跡形もなく消える
あなたには、
- 生きていないほうがいいな
- 消えられたらどれほど楽だろう
- どうして世界はこんな人間を作ったのか
そんなペシミストのような考えを持ったことはあるでしょうか。
そんな私をこの世界につなぎとめているのが、家内。
スティルアライブは、そんなつなぎとめてくれる存在を失った男が、
立ち止まることも許されない、逃げることもできない、戻れるはずもないという状況に追い込まれ、前に進むことしか選べない
そんな曲だと私は思っています。
イエモンの他の曲の感想、考察もしています!
スティルアライヴについて今回は書き綴ってきましたが、メジャー、マイナー関係なくイエモン関連の曲で
そう思っていただけるように更新していますので、ぜひご覧ください!
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